日本橋 大勝軒; 人形町総本店直系の具沢山五目そばと粋な塩味の天津丼@小伝馬町・東京

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中華そば屋の屋号として一大勢力を持つ大勝軒は、東池袋系、永福町系、そして人形町系に分類されます。そのうち、前者2つは中華そば、ラーメンを主として商いをするのに対し、人形町の一派は、正統の中華料理を生業としています。

人形町大勝軒は明治38年(明治42年という説も)に創業し、その日本人向けにアレンジされたあっさりした味わいで一世を風靡しました。しかし、1988年に閉店し、現在は珈琲大勝軒という喫茶店として営業しています。

その後、本店の料理長は銀座に日本橋よし町というお店を起こしますが、残念ながらこちらも閉店。

その料理長を迎えて開店したのが、こちら日本橋大勝軒となります。すなわち、人形町総本店の正統な直系となるわけです。

訪問は2017年11月の週末19時ころ。店内はほぼ満席でした。

注文は焼売、天津丼、五目そばです。

日本橋大勝軒の五目そば、天津飯、そして焼売

まずはシュウマイ。肉々強い感じではなく、ほわっとした肉のジューシーな食感に玉ねぎのシャキシャキ感が美味しい。

シュウマイ
日本橋大勝軒 シュウマイ

天津丼は、ありがちな甘酢あんではなく、塩味のあっさり系。ズワイガニがたっぷり入り、ふわふわ玉子の焼き加減、たっぷりのあんかけの出し加減もよく、そして御飯の炊き具合もしっかりしていました。とても美味しかった。

天津丼
日本橋大勝軒の天津丼

最後にやってきた五目そば。具沢山で、落とし玉子入りの、まさに正統派な仕上げ。麺は独特の細い平打ち仕上げ。店内に製麺機が置いてありました、自家製なのでしょう。スープもあっさりですが、滋味がありました。

五目そば
日本橋大勝軒の五目そば

あっさりとしていながら奥ゆかしい味わいのある料理はどれも大変美味しかった。現在流行の本場風スパイシーな中華料理とはまったく違うベクトルですが、個人的には圧倒的にこちらが好み。

銀座時代の日本橋よし町はすなわち花柳界のあった日本橋芳町のことで、まさに花街で育てられた品のある味わいの面影を色濃く残すものでした。

日本橋大勝軒

接客は家庭的、というかやや家庭に過ぎたかもしれません。経営者御家族の小さな子供たち(複数)がいるのは良いですが、少々機嫌が悪く、近い席に座られた方は、大変そうでした。なかなか解決し難い問題であることは理解できるのですが。

価格は、それなり。高くはありませんが、安いわけでもありませんので、こういった雰囲気がもし続くとなると、再訪には二の足を踏んでしまうかも。特に誰かを連れて行くのは、リスキーかなと。そこだけが問題点、商売とは難しいものです。

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