縄屋のランチで桃のお浸しと蓮根餅@丹後半島・京都、創業平成18年

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2016年夏の京都、丹後半島への旅行で訪問した縄屋です。食べログでの評価が極めて高い和食のお店。食べログは点数が高いと、こちらも期待値を上げすぎてしばしば、あれ・・・ということがあるのですが・・・。

ま、それはともかく、丹後半島の峰山という場所は非常に遠かったです(笑)。前日に宿泊した天橋立の文珠荘松露亭からもレンタカーを飛ばして、1時間弱かかりました。着いたのは、え、ここ?というようなところですが、ここが名高い京都丹後の縄屋です。

外観
縄屋

カウンター席
縄屋カウンター

到着したのが、1時半くらいになってしまったので、テーブル席のお客様も、もうお帰りになろうかという頃合い。カウンター席には我々だけでした。店のつくりは非常にモダンですっきり、夏の暑さを感じさせないものでした。余計なものがない、飾らない、本質で勝負というご主人の気持ちの表れでしょうか。

さばの軽い燻製
縄屋さば
産卵を終えた夏さばですので脂は控えめ、塩をして軽めのスモークが、心地よいスターターです。こういう軽い燻製であれば、あまり脂がのりすぎない鯖のほうが良いかもしれませんね。

あゆの南蛮漬け
縄屋あゆ
京都の夏といえば定番のアユですが、こちらでは揚げて、南蛮漬け風に。といっても、何にも冷蔵庫でつけた感じではなく、出来立てで、控えめな酸味が上質の料理として成立させています。

お造り
DSCF1099
内容を覚えていないのですが(苦笑)、ヒラマサと奥の赤身はかつおだったでしょうか? かつおは、正直まぁこんなものかなと。白身は良かったと記憶しております。

椀物(あこう葛たたき)
DSCF1108
これも関西では夏の白身の代表格あこうの葛たたき。だしは比較的力づよい仕上がりでした。美味しいです。

焼き物(すずき、野香酢)
DSCF1113
すずきを焼いてヤコウズで。ヤコウズはこちらのオリジナルとのこと。野菜を細かく刻んで乳酸発酵させたもの。簡単に言えば、白菜漬けをほっとくと、酸っぱくなりますよね、あれです。強すぎない、うまみのある酸味といえばよろしいでしょうか。

桃のおひたし!
桃のおひたし
こちらがびっくりの桃のおひたし!! あぁ、桃にもこういう食べ方があったのか・・・、と唸りました。美味しいんですよ、しかも。控えめな桃の甘みと、たっぷりのジュースが、ダシと合います。夏の口直しとして、素晴らしいものでした。また食べたい。

自家製飛龍頭といかのあんかけ
縄屋いか
このへんで結構おなかがいっぱいに(苦笑)

かじきまぐろの漬け丼
づけ丼
最後は、ボリュームしっかりのカジキの漬け丼、つけ汁やや甘目は、いかにも京都風でした。カジキもこのあたりでとれるそうですよ。

れんこん餅!!!
縄屋れんこん餅
あぁ、忘れられない、素晴らしいデザートでした。れんこん餅。クニュクニュクニュクニュクニュクニュクニュ・・・・となんともいえない、ずーっと嚙んでいたくなる触感なのです。滑らかな抹茶ソースといい、あずきといい、ものすごいものでした。このデザートだけ売り出して店を出しても、人気店間違いなしの味です。いくつかデザートの選択肢を提示されましたが、もしあなたが初めて縄屋に行かれるのであれば、絶対に!! 蓮根餅をおすすめします。

こちらが確か昼のランチで最も安いコースだったかと思います。充実の内容でした。たまに食べログも本当のことを教えてくれます(笑)。

料理は写真を見ての通り、全体としてカチッとした懐石というようなものではなく、独自路線を突き進んでいます。御主人は和久傳出身とのことでしたが、蓮根餅など、まさに和久傳の銘品菓子、西湖に由来するのでしょう。料理にもその背景が見えますね。

もっとも、和久傳がそもそも丹後半島の出だということをしっている方も少なくなったでしょうが・・・、縄屋のすぐ近くに和久傳のお菓子の工房があるそうです。

また縄屋のご主人がいかにも職人という風情なのです。料理を提供するときの説明は非常にシンプル、無骨。なのですが、質問にはきちんと答えてくださいますし、蓮根餅を絶賛した際には、

「注文を受けてから作っていますから・・・」

と、それしかおっしゃらないのですが、その言葉に自信が伝わってきました。料理人はこうでなくてはね。

僕も一言、また必ず伺うでしょうと、言いたい。どこにもない非常に優れた美味しいお店だと思います。

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