多治見の信濃屋でうどん、若松屋で豆腐田楽をいただいた後は、関市へ。
ちょうど有名な刃物市が開催されているので、見学へ。
うろうろしてみましたが、まぁ、こんなものかな。人が多いせいかあまり落ち着いてみれませんし、本当に良い品が安くなっているという印象もあまりなし(刃物市の写真もなし笑)。
居合道をやる友人は、刃物市とは別に、少し離れたお店で日本刀を見物。
ひとりでうろうろしていると、美味しそうなうなぎ屋さんを発見。
店の前の商店街までもくもくと、うなぎを焼く煙が、まるで落語さながら。
うなぎ名代 辻屋
創業150年余の店構えには惹きつけられますね。関市にはうなぎの名店が揃っていることはもちろん知っていたのですが、大体の店は昼営業を終えて休み時間に入ってしまうんですよね。
辻屋も調べてはいたのですが、時間が合わないなぁ・・・と諦めていたのですが・・・。おそらく、刃物市のために営業時間を変更していたのかな? これは天命でしょう。入るしかない!! と自分の中の1人は決断します。
しかし、別の1人は「でも夕食は柳家だよ、いいのかなー」とつぶやきます。しばしの逡巡のあと(0.03秒くらい)、暖簾をくぐります「すみませーん、持ち帰りで1人前できます?」。
「はいはい、4切れと、5切れのどちらにしましょう?」
「ご、ご・・・、よんきれで」
15分後。
「はい、こちら並丼のお持ち帰りになります」
並丼持ち帰り2640円
あったかい。というか、出来立て熱々です。
すぐに近くの路地に駆け込んで、蓋を開けます。
すんごい香ばしくて、いい香り。
これはたまりません。すかさずかきこみます。
お祭りなので、たくさんの人が横目で見て通り過ぎていきます(これでは単なる変質者です苦笑)
しかし、これが実に美味しい。
うなぎはやや薄めかなとも思いましたが、炭火で焼いた香り、表面のサクサクした歯ざわり、そして御飯も粒立ちの良い、炊き立て熱々。タレも濃いめですが、くどくなく、直焼きの味わいによく合っています。古式ゆかしい奈良漬けも、老舗らしさでしょう。
夕食が柳家であることを忘れる美味しさ。
瞬間的に半分まで食べ進んでしまい「はっ…いけない!」と気づく、そんな美味しさ。
慌てて蓋をして、あとを友人に託します(そのために持ち帰りにしました。友人も一瞬で食べきって呆然としていましたが)。
この間、わずか5-10分の出来事。しかし、今回の旅行でも相当上位の美味しい思い出になりました。